2008-01-01から1年間の記事一覧

一人で炊事洗濯をする事がどうして誇りになろうか。世は賛嘆の声を挙げるが、私の方はちっとも嬉しくはない。むしろ悲しみに暮れている。 これは私のやるべき事ではないのだ。だからと言って金を払って他人にやってもらう事でもない。然るべき人が愛情を持っ…

私が生まれ育った町…それは都市を知った風な田舎だ。高層マンションや団地、チェーン店、中心には“郊外”侵食を進める大手スーパー。 町というのはそこに住む人々によって半ば形成される。彼らの感覚は私には解し難い。昔からそう思っていた。 同世代の人達に…

かつてビゴーが伝えたように、今も洋装をした猿が日本には生息している。彼らはしたり顔で鹿鳴館を抜け出し、街中を歩き回っている。 - 個の主張のせいで全体がうまく機能せず、何にもならない場合というのは、とても多い。全体とのバランスを取るのに特化し…

どうして世に諦めを持たなくてはならないのか。何物も変わらぬ物は無い道理は銘じているが、私は諦められない。 独りの明け方に頬には涙が伝う。この世の悲しさ、辛さ、悔しさ。 私は私の周りをこうさせた者を憎み恨む。私は情報化社会によって情熱を奪われ…

色を失い、鐘も突き、会わせる顔も無いばかりか、会いに行くことさえできなくなってしまった。なんと情けない。 世の中にどうしてこんなに情けなくて涙が出るような事が起こるのだろう。人一倍プライドのある私には耐え切れない。 同情は有難いが、より惨め…

このところ『歯車』で芥川龍之介が表したような不安がある。 何故か?どうやら社会との接点が無くなるとこうなるらしい(一応断っておくが芥川氏のそれと私のそれとは全く同一にならない) 今の私には何らの強制力も拘束力も働かない。自らそういう場所に進ん…

好き嫌いがあるのは大切なことだ。でもそういつまでも言っていられない。好き嫌いと言う二極のみの世界が通用するのは、偏った、狭いところだけだ。 単なる自己満足に過ぎない。他人にとっては何でもない。当たり前だが、自分と他人の間を通わすには言葉なり…

家族はいつ始まりいつ終わるのだろうか?これはなかなか断言し辛い。 自己を中心に据えて考えてみると、始まりは両親の婚約であり、終わりは自らが外に新たな家族を持つとき、とでも言えようか。 してみると、以下に語る家族は如何であろう?一見するところ…

孤島に独り。草木も生えない土地ならば、あるのは一面砂ばかり。 届く光は奇妙な形で、仰いで見れば、雲間から覗く太陽。 あれは確かに僕の物だ。 泳いで出ればやがては届くのか。 このまま飢えて死ぬのなら、あの光線に触れてみたいものだ。 波が手伝ってく…

過去を嫌悪し否定し続け前に進んでいる。 僕はいつまでも昔の僕と同人物でないし、今のまま全体のバランスをとったりする必要はない。それよりも、まず先へ進み深化しなければならない。 過去を否定するのは、方法論としてではなく、気づいたらそうなってい…

男女平等の幻想の果てには何があったのか?彼らは幸せになったのだろうか? 一点のみを注視して、人間として大事な他の大きなものを見過ごしている。 だから彼女(彼までも)は家族を知らず、生きる喜びを知らない。 満たされない物質の快楽からは抜け出せず、…

モラトリアムの白昼夢から覚めて、僕は平坦な心持ちになった。物事を引いて見られると言う事は、バランスを取り易いと言う事だ。 物事を引いて見られないと言う事は、不安定な分、一つの方向に進む力が大きいと言う事だ。僕は上の一事においてのみ、彼らに憧…

夢から覚めてしまった。あの心地良い幻想を体感できなくなった。決別から久しい時間が経ってしまったから、それ自体もまた夢のようだ。 自ら作り出す空想の、仮想の物語。主人公は自分のようで、違う誰かだった。僕が見る夢は全て、手に触れることができる。…

いつの事だったか、ある空気の澄んだ暖かい日があった。天気のおかげで家の中に居ても気分が良かった。 仕事があったので家を出ると、朝から植木などの剪定をしていた男達が思い思いの場所で寝転んで休んでいた。途端に僕は幸せな気分になった。出来ることな…

個人主義が行き着くところは、無力・無意味な自己である。 - カミサマの力を本当に必要とし勤めを日々怠らない、かの人々を理解できるようになった。人間以上のものを志向していると言うことは、時よって人間を越えられると言うことなのだ。 - 最近の流行り…

人から学ばなくてはならない。その重要さを知った。 感覚の鋭い人に会い、彼から吸収し、超えていくのだ。重要なのは出会うことだ。言葉を離れ、直接に触れる。それだけでいい。 僕は自分に合った方法を見つけた。前から知っていたが、真には知らなかった。…

僕は相変わらず坦々と生きている。 学校を辞めた。自分のための家事全般をするようになった。アルバイトで昇格した。 彼女と結婚したいと思うようになった。肩の力が抜けて気持ちが穏やかになった。自分の感覚がつかめてきた。 歩き方を少しばかり勉強した。…

季節はいつの間にか変わっていた。咲いたと思った桜は昨日の雨でもう散ってしまった。僕の見た光景は美化されて、何度も頭の中に浮かび上がる。 自然ってうまくできているなぁ、なんて思ってしまう。今の世の中において、学ぶべき事の半分は、混沌とした情報…

僕は人生初の挫折を味わう事になるのだろうか?そうかも知れない…断定でないのはどうしても安全策を設けようとするからだ。 どれが一番効率が良いか、そんなことはわかっている。でもそれに対して僕の脳はノーと言っている。自分でも腑に落ちないけど、直感…

知った風な顔をして多少の議論ができる程度で満足してしまうのは、恥ずかしい事だ。僕は情報過多の時代(社会)に生まれた“中抜けの人間”であることを忘れていた。 僕達には情熱が欠けている。情報という刺激に慣れてしまったからだ。刺激が適度であれば情熱は…

僕は一人で歩いている。一月の空気が重々しくはりつく。ためしに去年の事を思い出そうとしてみながら、確かな変化を実感している。 あちらの方から風が吹いてきた。僕は身震いをした。それと同時にある矛盾を感じた。 ポケットに深く突っ込んだ手は暖かい。…

幸福を実感し、精神的主柱を得た(つまり安定した)からと言って、主張したい事が無くなったり、問題が解決したりはしない。 これは人生の内のある1つのパーツに過ぎないのだ。しかし、その隙間が埋まる事によって大きな力(またこれが重要な原動力となる)が得…